DIPTEX_2

薄く開かれたニンジャの唇に舌を差し入れると、熔ける様な熱を帯び、苦しげな息が騰がった。 「…く、ふ ッ…」 アタルは、ニンジャの着衣の裾を捲くり上げると、肌を撫で上げながらその胸元を露にさせる。 汗ばみ朱に染まる肌に、カットソーの艶めく漆黒と割烹着の清楚な白が織り成す対照が、否が応にも淫猥さを強調する。 薄紅を撒った様な胸の突起を軽く指の腹で押し潰す様に擦ると、ニンジャは大きく背をのけ反らせた。 「……あ、く、ぅ…!…や、止 め…」 潤み 焦点の定まり切らない瞳で、ニンジャはアタルを睨み付ける。 そのままニンジャはアタルの首筋に唇を寄せると、 ふ と焦熱の吐息と共にそこに噛み付いた。 「うッ…?!」 深紅に灼かれた皮膚を八重歯が破いた所から、血の筋が蛇の様に、アタルの胸元を伝ってくねり走る。  な 何か様子が … おかしいぞ … ニンジャは前回の時の様に、つまりはアタルの目論見の様に乱れる様子が微塵も無い。 科を作る様な事も無ければ、ましてや『めちゃくちゃになりたくなったり』してなどいない様だ。  アレンジした組成成分―亜硝酸アミルの興奮作用が、基となるトリプタミン系化合薬の精神抑制解除作用と相俟り…… ニンジャの精神の中に残ったのは 情欲と 暴力的な狂気 だった  命を宿さない筈の 深緋の義眼が ぎらり と 不吉な光を放つ …  『……くっ…元は悪魔である拙者を…斯様な目に合わせて…如何様な目にも合うお覚悟は…宜しいようだな…?』 「……!!」 ニンジャは にたり と悪魔も斯也という笑みを浮かべると、アタルの胸元に唇を寄せ、灼熱の呼気でその着衣を焼き払う。 「ぐ、ぅ…!」 「…如何された?…折角、拙者がお手を煩わせぬ様に、脱がせて差し上げたのだ…」 もっと、嬉しそうにして欲しいものだな?等と揶揄う様な口調で言いながら、ニンジャはアタルの胸板に舌を這わせる。 血の筋をなぞり、薄く炎を纏う舌と唇で、時折歯を立てながらアタルの肌にその軌跡を薄朱に刻み、アタルに苦痛を齎す。 「…う…ニ、ニンジャ…」 「……」 ニンジャはそのままアタルの股間に顔を埋め、猛り始めていたアタルの男根を握り にや と笑う。 「…安心なされよ……幾ら何でも此処に火傷をさせたら、拙者も楽しめまい?」 しかし、ゆるりと這わせた舌は変わらず熱を帯び、アタルを苛む。 「…うぐ…ッ…」 快楽と疼痛がアタルを容赦無く刺激して行き、アタルの喉から苦痛とも快楽とも取れない呼気が漏れる。 しかし苦痛とは裏腹に、アタルの男根ははちきれんばかりに猛り切っていた。 「……この薬の良い所は、慣らさずとも、躯が熔けゆく所よな?」 突然、ニンジャは拳を固めるとアタルの頬にその拳を見舞った。アタルの身体が仰向けに床に倒れる。 「がはッ!!」 倒れ込んだアタルの躯に覆い被さると、その腰の上に跨がり、アタルを受け入れて行く。 「ん…あぁ…」 アタルの口の端に滲んだ鮮血を灼熱の舌で舐め取り、アタルの血で紅に染まった舌で自分の唇をなぞる。 そしてアタルの手を取り、自分の腰を捕らえさせ、艶めく笑みを浮かべた。 「…確と、支えておいて、下されよ…?」 ニンジャは僅かに腰を浮かせると、アタルの胸に両手をついて、躯を揺すり始める。 「あ…は、あ ぁ…」 自ら快楽を貪るニンジャの姿は、常の控えめな姿からは想像も付かない。 いや、何時も清楚なニンジャを象徴する様な、今纏っている割烹着と、薬で狂暴になった彼が結び付かず、新鮮ですら有る。    … そう言えば 元悪魔超人だったんだ よ な … しかし心に浮かぶのは嫌悪や恐れでは無く、ニンジャの新たな側面を見る事ができたという喜びに近い感情だった。 これ程傷つけられても(自業自得だが)、ニンジャが可愛くて愛しくて仕方が無い。    … 心底 惚れているからなぁ … アタルは、薄らと口元に笑みを浮かべると、ニンジャの腰に当てた手を滑らせ割烹着の下に潜り込ませ、その手で胸元を撫でる。 アタルの指が胸の突起を捕らえ摘まむと、ニンジャの嬌声が上がった。 「ひ、ッ…あ、はぁ…!」 一瞬力が抜けたニンジャの躯を捕らえ、上半身を起こして強く抱き締める。そして、ニンジャと目が合うと、深く口付けた。 灼熱の呼気が喉を灼く感覚に堪える様に、アタルはニンジャの躯を圧え込み、内壁を抉る様に責め立てる。 「あ、う ぁ…!!」 ニンジャはアタルの背に自分の腕を回すと、有らん限りの力で爪を立てた。 綺麗に切り揃えられた爪とは言え、渾身の力で抱きつく手は、アタルの皮膚を僅かに破く。 「…ニンジャ…」 「…ア、アタル、ど の…ん、ぅ…」 汗で塗れたカットソーと割烹着が肌に張り付く感触が心地悪いのか、ニンジャが着衣に手を掛ける。 アタルはその手を制すると、ニンジャの耳元に唇を寄せて囁く。 「…私が、脱がせてやる…」 そのままニンジャの首筋や頬に口付けを降らせながら、アタルが器用にニンジャの着衣を脱がせた。 紅潮しきった肌は、爆ぜんばかりの熱を孕んでいる。その肌に手を滑らせながら、アタルはニンジャを更に責め立てた。 「あ、ああぁ!!う あ…!」 ニンジャはアタルの唇に自分の唇を寄せると、唇を食む様に口付けてくる。しかし、今は、焦熱の吐息は纏っていない。 「……も、もう、灼かないから…もっと 口付けを、して欲しい…」 快楽が狂気を制したのか、頬を紅に染め、僅かに朱に染まる目許が潤み震える。 「…あぁ」 アタルはニンジャに深く口付けると、ニンジャの腰を確りと捕らえ、絶頂に煽る様に突き上げた。 「や、ああぁ!!ア、アタル殿ッ…!!」 激しく責め立てられ、アタルの腹筋にニンジャの張り詰めたモノが擦られ、強烈な快感にニンジャは身を捩る。 「あ、は ぁッ!…も、もう…や、あぁ!!」 「……ニンジャ…」  ふ と耳元に息を吹きかけながら名を呼ぶ。その瞬間、ニンジャの躯が大きく跳ねた。 「あ、ああぁ…!!」 掠れる様な喘ぎと共に、ニンジャは達し、総身から力が抜ける。 アタルはニンジャの躯を床に横たえると、力が抜け切ったニンジャの躯を更に激しく苛んだ。 「……や、ッ…アタル殿…」 もはや何の抵抗も出来ないニンジャが、ゆるゆるとアタルの胸板に指を伸ばし、自分が付けた火傷と血の筋をなぞる。 「……痛む、か…?」 「…大丈夫だ…」 潤む瞳で自分の躯の下から見上げてくるニンジャに口付け、アタルは小さく微笑みながら応える。 「……愛している、ニンジャ…」 アタルはニンジャの腿を抱えると、一層深く突き入れ、全ての精をニンジャの中に注ぎ込む様に達した。 そしてまた深く口付けると、荒れる息の下、二人はゆっくりと抱き締め合う……

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送