shower of kisses_2

「はっ…あ ぁ…」 ―熟く、自身の黒装束が総身を余さず被うもので良かった 熱く騰がる息と熱を帯びる総身とは裏腹に、ニンジャはぼんやりとそんな事を考えていた。 ニンジャの躯の彼方此方にばらける、紅を撒った様な吸い跡と、薄ら血の滲むものすらある噛み跡。 常の戦いにて負う傷に比べれば、堪えるにも値せぬ程のごく軽い痛みが有るのみ。 しかしその痛みが 己が躯をちりちりと快楽となりて駆け廻り、とろ火で此の身を炙るのだ。 「…いい顔を する…」 微かに歯噛みし身悶える自身を見てそんな事を言うアタルに、ニンジャは口元に殊更に甘やかな笑みを作り応じる。 「…ふっ、拙者ばかり楽しんで申し訳無いな…?」 嫉妬に焦れるアタルを揶揄う如く、舌先を唇に滑らせちらつかせた。 総身に負った傷の数だけならもはや嗜虐の域だが、ニンジャの中心はきつく屹立し、最早解放を乞うている程にとろとろと蜜を零す。 外す気は更々無いが、巫戯蹴て手首の拘束を解く素振りを見せると、アタルは手首を縛る帯を更に絞め上げた。 「何、いつも尽くし過ぎる程尽くしてくれるお前だ…たまには私が、な」 言葉と声色ばかりは優しいが…言いつつアタルはニンジャの脇腹に噛みつき乍ら、張り詰めた男根の鈴口に爪を立てる。 「あ ぐ、っ…!」 ぎちぎちと先端から指を捻じ込まんばかりに強く指で圧され、流石に鈍い呻きがニンジャの喉から漏れる。 苦痛から逃れんとニンジャが腰をくねらすと、アタルはニンジャの躯を起こさせ背後に回った。 そしてニンジャの腕を思い切り後ろに引くと、かなり無理矢理拘束された両手首の間に自分の頭を通す。 「ぐぅっ!」 背筋が張り過ぎ背骨がギシギシ軋み、ニンジャが更に呻いて首を振る。 次いでニンジャの足首を取ると両脚も思い切り後ろに引いて膝を曲げさせ、両足首を自分の肘と脇腹でロックし拘束した。 ちょうどレスリング技で言えば拷問技カンパーナこと吊り天井固め… つまりアタルのフェイバリットホールド、ナパームストレッチの入りの体勢である。 「ぐ、ああぁっ!!」 アタルはニンジャの全身を極めた状態でゆっくりニンジャをベッドに押し付けた。 最早体勢だけなら、ナパームストレッチで地面にぶち当てられるのと全く同じである。 熱い吐息を吹き掛けニンジャの項に噛みつき、じわじわと自分の体重を掛け乍ら、達する寸前だったニンジャの躯をベッドに揺すり擦り付けた。 「う、うっ…ぁ…」 全身の骨が軋み筋が引き伸ばされる苦痛に、冷や汗がじっとりと滲む。 しかし項に掛かるアタルの熱い吐息と唇の感触が、ニンジャに焦がれる程の狂おしい熱を齎す。 「あ…あああぁッ!」 但しく嗜虐を越えた拷問の苦痛さえ、愛する男に与えられた快楽と享けつつニンジャはベッドに精を迸らせた。 アタルは恋人の恥態にて齎された興奮に騰がる息を整えると、満足げに笑みを浮かべ項の噛み跡に緩くキスを落とす。 それからびくびくと痙攣するニンジャの下肢の拘束を解くと、ベッドにぬめる精を指先に絡めて掬った。 「うぁッ!」 その指を慣らしもせず、半ば無理矢理にニンジャの後孔に捻じ入れ、第二関節辺り迄埋め込んでしまう。 「う…う ぐっ…」 行為として受け入れる術の馴染んだ身でも、やはり無理な侵入に全身が強張る。 収斂した後孔がアタルの指を千切らんばかりに銜え込み絡みつく。 「はっ…ぁ…」 アタルの指の熱がニンジャに伝わると、ニンジャの掠れる喘ぎと共に締め付けは益々強烈になる。 それでも指を引き抜こう等とは思わないのか、アタルは慣れた場所に内壁の痼を探り当て、指の腹で強く擦った。 「あッ!い ぁ…ッ!く ああッ…」 一瞬力が抜けたニンジャの躯を、更に侵入させる指を増やして責め立てる。 ニンジャからすれば未だに上半身は手首を縛り上げられ強制カンパーナのままで、吊られた背中が苦痛すら鈍り始め限界に近い。 それでいて後孔には更なる苦痛と強烈な快楽が与えられ、最早愛しい筈のアタル自体から解放されたいとさえ思ってしまう。 ――ただ、解放を乞うのは癪だった 恐らく、然し確実にアタルは、ニンジャとブロッケンJr.の間に肉体交渉が有ったと誤解していよう事は察しが付いていた。 厳密には何も無かったとも言えはしないが、事実だけならニンジャはブロッケンJr.の躯を風呂で流してやっただけ だ。 アタルを揶揄った自分も悪かったが、此の扱いは度を越している。 ニンジャは、自分が拷問に耐え得る程忍耐強くて良かったと沁々考えていた。 ――斯く成る上は、更に更に手酷く此の身を責め抜くが良い そして行為が終わったら、何も無かったと聞いて軽くショックでも受けるがいい その時お主がどんな顔をするか楽しみだ 、アタル殿 「…ははっ」 知らず、声を立てて笑ってしまったニンジャにアタルの手が止まる。 既に腕も背中も感触が無くなりかけ、総身の強張りも取れたか後孔にも苦痛は無い。 有るのは、快楽のみ。だからもっと煽ってやろう…ニンジャは振り向き ニヤリと笑って見せた。 「先程から拙者に押し付けて来ている"得物"を使わず指だけで済ますとは…随分、手緩いな…?」 「…!」 そろそろ苦痛からの解放を懇願してくるかと思いきや、此方を挑発してくるとは… 「ふん、この状況でおねだりが出来るとは…流石だな、ニンジャ」 アタルは動揺を隠し、飽くまで主導権は自分なのだと解らせようとゆるりと言葉を発する。 「入れてやってもいいが、その前に な」 アタルは自分のブーツの靴紐を靴から外すと、背後から手を差し出しニンジャの目前で両端を持って見せた。 そしてその紐を、再び緩く屹ち上がり始めたニンジャの男根の根元に括ってしまう。 「な…何を…うぁ!」 ぎち、と紐を引き絞ったと同時に、アタルが強引にニンジャの躯を突き上げた。 指で幾らか慣らされた程度の後孔は、アタルのものを食い千切らんばかりに締め付ける。 「くっ…流石に、キツいな…」 「あ、ぁ…」 だが お互い 優しくしてくれ とも 力を抜け とも言わず、只管きりきりと唇を結び歯を食い縛る。 漸くニンジャの躯が解れてきた頃には、アタルの欲望は限界寸前だった。 「あぁッ、アタル 殿ッ…イッ…!」 「…熱いな、お前の中は…はっ…堪らないな…」 抽送の度にぐちゅぐちゅと淫猥な水音が溢れる。音だけで耳迄犯される様だ。 やがてニンジャが躯を震わせ再び達しそうになる…が。 「ああッ!く ッ…!ぐぅ…ッ!」 結ばれた紐のせいで吐精は叶わず、ニンジャの内壁だけがビクビクと震えた。 危うくその感触で達しそうになったアタルは、ニンジャの根元から紐を外してやる。 そして、ようやっと腕と手首も拘束から解放してやった。 ぐったりとした腕はすっかり白褪め、両手首にはどす黒い痣が手錠の様に染む。 アタルはその手を取ると、ニンジャにニンジャ自身を緩く握らせた。 「あ、アタル殿…っ…?」 困惑するニンジャの耳元に、アタルは唇を寄せ囁く。 「ニンジャ、イキたい時にイッてくれ…今日は早くて済まんが、私は限界だ…」 「……!」 アタルの言葉に、ニンジャは一気に自分の頬が赤らむのを感じたが、意図を汲み頷いた。 その頷是を見て取ると、アタルはニンジャの腰を強く掴み一気に突き上げた。 「あ、あっ!アタル殿ッ…アタル殿ッ…ア…」 ニンジャはアタルを受け入れ乍ら自身を握り込み、アタルの名を呼びながら雁首を扱き上げる。 その媚態に、アタルは絶頂どころか意識迄あやふやになりそうな激しい興奮に沈みそうになった。 「はぁ…ニンジャ…可愛い…好きだ…ッ…好き…」 ニンジャの項や肩甲骨にキスを降らせ乍ら、アタルがニンジャの中に熱い精を叩き付け迸らせる。 「ああッ…アタル殿ッ…好き…」 その睦言と己が体内に注がれた迸りの熱さにニンジャの躯は歓喜と快楽に包まれ、三度目の絶頂を迎えた。

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